あなたの世界の見え方

見えている世界は当たり前だと思っているのはあなただけ

常識に気づく2

※前回の続きです

私は随分と男らしく生きていることを実感したんです。

 

まず、あることを思い出したんです。
それは、昔、父親から自分の歩き方を注意されたこと。
父は、もっと肩を出して歩きなさいと言いました。私は、そんなものなのかなということで、歩きを父に真似たんのです。

 

しかし、これがタイトなスカートを履いていると、歩きにくい^^;
先に体が出ると、足を余分に前に出さないといけないので、難しいんです。
先に足を出して、腰を捻るように下半身で歩いた方が、スカートは歩きやすい。

 

そうすると、あれ、オレって知らぬ間に男の歩き方を覚えてたんだと思いました。
体感を伴っているので、ちょっとした感動です^ ^

 

そういうように、自分の実感からいろんな自分の知らなかった当たり前のことに気づいていきました。
話し方、食べ方、座り方、考え方などなど、いろいろとハッとすることがあったんです。

 

そして、ハッとすると、前よりももっと自由になった気がする。


別に、女性の歩き方に変えなくてもいいんです。
ただ、気づくだけでいい。
そうすると、自分の中に無意識にあった常識が、ふっと緩むんです。

それが、より広がった自分、悩みに簡単に取り込まれない自分を作るきっかけになりました。

常識に気づく1

私が女になったのは20歳の頃です。

って、性転換したとか、そういう大きななことではないんです。

私は当時、大学生でひょんな流れで人権問題を扱ったサークルに首を突っ込むことになりました。
その中で、性同一性障害とか性風俗とかのテーマを扱ったワークショップに参加したことがありました。

市町村が主催して行うようなワークショップだったのですが、初回からニューハーフの店で働く人が香水をムンムン匂わせて講義するような、かなりぶっ飛んだからイベント内容でした。

プログラムの中で、女装と化粧して街を歩くとか、風俗のお姉さんにインタビューしたりとか、オマセな自分にはかなり刺激的な内容でしたが、私はとても影響を受けました。

それは、自分は随分と男らしく生きているなという実感です。

常識の力

悩みに空気をいかせないことが大切だと書きました。

 

それを阻むものとして、常識という感覚があります。


常識というのは、「当たり前」ということです。

それが、当たり前。そうなって当然。そうじゃないなんて、あり得ない、信じられない。
私たちがそう思っているものがあります。


大人として、男として、女として、人間として、日本人として、そうだとするべき、そうじゃないなんておかしい、そう思ってることですね。

 

この常識の力がとても厄介なのは、ひとつは多くの人が自分が持っている常識を知らないことです。
常識は自分にとって当たり前過ぎて頭になかなか浮かんでこないし、そもそも目にも見えません。

 

そして、もっと厄介なのは、驚かれるかもしれませんが、多くの人が

自分の常識はほとんどの人が同じように考えていると思っていることです。
みんな、さも当然のように、自分はダメなところもあるかもしれないが、まあ、普通の人の普通くらいの常識感覚は持ち合わせているだろう、と思っているのではないですか。

 

私は、このことを深く理解するきっかけになったのは、ある経験をしたからでした。
それは、女になる経験です。

悩みに空気をいかせない

問題が起こると、その問題をどうすれば解決するのか、意識が自動的に起こります。そして、解決策が浮かんだり、反射的に手元が動いて反応したりしますね。

しかし、それですぐに解決できなかったり、うまくいかなかったりすると、さて、どうしよう??となります。


このとき、悩みが起こります。
「どうして、こんなことになったのだろう」
「こんなことになってしまって、私はこれからどうなってしまうんだろう」
そういうことが頭の中でグルグルして、気分が悪くなったり、腹を立てたり、ひどく落ち込んだりします。

 

イメージでいえば、悩みが始まると、それは風船のようにどんどん膨らみ始めます。
そして、大きく重くなって、重大なことのように感じられます。

 

私が普段しているのは、悩みに空気をいかせないことです。空気が入らなければ、悩みは膨らまず、悩みに重さや苦しさを感じずに済みます。

 

では、どうすれば悩みに空気をいかせないようにできるのでしょう。
これは、1つには一人一人が持っている「常識の力」がとても影響しています。

問題と悩みを分ける

このような内容の文章を書き始めている私も、いろんな出来事に遭います。

その中には、理不尽だと感じられることや気持ちを焦らせるようなこともあります。
問題が起こらないわけではないです。

 

ただ、私は問題と悩みをはっきり分けています。
問題は事実というか、その起こった具体的な出来事そのものです。
悩みは、その問題に対して、自分が感じた最初の意識なり、感情なりをいいます。最初の反応のようなものです。

 

そして、悩みに極力空気をいかせないようにします。

 

※コメント歓迎しています